あたしが捕まらないように、死体を隠してくれたんだね……。


 お兄ちゃんの忠告も聞かない、悪い妹だったのに。



「お兄ちゃん、本当にごめんなさい」

 あたしが謝ると、お兄ちゃんはゆっくり首を横に振った。



「俺のせいだけど、亜季のためだからね?」



 お兄ちゃんがポツリと呟いた。


 悲しそうに見えていたお兄ちゃんが、目を細めて嬉しそうに笑っている。



 俺のせい……?