数日後、警察の人が家にやってきた。





 死体遺棄容疑でお兄ちゃんを連れていくという。


 お兄ちゃんが何かを運んでいる姿が目撃されていたらしい。




 驚くあたしとは裏腹に、お兄ちゃんはとても穏やかに警察に対応していた。




 お兄ちゃんは警察に連れて行かれるとき、あたしに向かって微笑んだ。


「亜季、お兄ちゃんが守ってやるから、安心して」


 でも、その笑顔の後、有無を言わせない表情になる。


「しばらく俺は行くけど、もう他の男と付き合っちゃだめだよ」





 あたしは返事ができずにいた。