それからしばらくして――。 タカユキくんの遺体が、林から見つかった。 一緒にニュースを見ていたお兄ちゃんは、とてもとても冷めた目をしていた。 「タカユキくんっ!?」 あたしが泣きながらテレビに縋ろう(すがろう)とすると、お兄ちゃんはパチンと電源を切ってしまう。 「亜季、こんなやつ、もう好きじゃないだろう?」 ――お兄ちゃん、どうして、笑顔なの……? どうして、少しも驚いてないの……?