「ただいま」 お兄ちゃんが帰ってきた。 あたしはお兄ちゃんの部屋へ乗り込む。 「亜季、どうしたの?」 少し驚いた顔をした後、すぐにいつもの優しい微笑を向けてくるお兄ちゃん。 「トオルくんに、何かしたの……?」 トオルくんの名前を出すと、お兄ちゃんの眉が一瞬ピクリと動いた。 「あいつに会ったの? どこで?」 「そんなこと関係ないでしょ!?」 「亜季、言いなさい!」 ピシャリ、と言われ、あたしは渋々今日のことを話す。