「トオルくん!!」 数ヶ月前から音信普通だったトオルくんが、下を向きながら歩いている。 「亜季!?」 トオルくんはあたしに気が付くと、驚愕の表情を浮かべてピタリと止まった。 あたしが思わず腕を掴もうとすると――。 「く、来るな……!!」 トオルくんが目を見開いてあたしとの距離を保つように、後ずさりした。 「トオルくん……?」 トオルくんは怯えた顔をして、あたしの顔と周りを交互に見ている。