「くぅ~~イアン覚えてろ!!今度会ったときにこの恨み晴らしてくれる///」

レリンは自分の拳を振り回している。

イアンの方はというと……足音は聞こえているものの、もう廊下の奥まで進んでいて姿は見えない。微かに鼻声が聞こえてくる。レリンの叫び声が聞こえているのか、聞こえていないのか……




…………あれは絶対聞こえているな、とディースは心の中で呟く。




はぁ、と軽く溜息をつくまだ拳を振り回しているレリンの腕をとる。


「姫様、そろそろ部屋へ戻って用意をしないとパーティに間に合いません、急ぎましょう?」