重くてうまく動かない唇をやっと開き私は言う。


「………えっほんとにっ!?
おめでとーっ瑞樹っ!!」



「やーんっ☆ありがとーっ」


私の言葉に
瑞樹も満面の笑みで返した。


瑞樹の隣で少し気恥ずかしそうにする一瀬君。
周りのみんなの冷やかしの声。




その時はなにもかもが夢のようで。
その声も音も、
耳から擦り抜けていくようで
心から祝福

できなかった。