「レオン様!」



レオンの姿を目にしたケイティは駆け寄ってきた。



「どうしてずっといらして下さらなかったのですか?」



「家に帰るがいい」



「私をヴァンパイアにしてはくれないのですかっ!?」



「する気はない」



「そんなっ!私は永遠の命が欲しいんです!」



「永遠の命が苦痛なこともある……」



レオンはケイティの額に指を置くと、ケイティは人形のように床に倒れた。



これでケイティの出会ったヴァンパイアの記憶は消し去った。



「ダーモッド、馬車で娘を送り届けろ」



「はいっ」



人間が屋敷にいるのをおもしろく思っていなかったダーモッドは嬉しそうに返事をするとケイティを抱き上げた。