「あの娘は気が付いたのか?」


「はい でも記憶がなくて……」



クロックコートを脱いでいるレオンに心配そうな顔を向ける。



「記憶がない……?」



「だからダーモッドの情報が必要なの」



「そうだな」



レオンとしては早く出て言ってもらいたい。



人間をこの屋敷に置いておきたくないのだ。



「レオン?」



「ん?あぁ そうだ、土産がある」



コートかけにかけられたクロックコートの内側の胸ポケットからレオンは小さな箱を差し出す。