授業の終わりには
ちゃんと前にボールがいくようになった。
それを見て先生も満足そうだった。
「良かったじゃん?
先生に教えてもらえてぇ」
最後の言葉だけボリュームを落として唯が言った。
「おっ、もう時間だな。
お前らもう終わりだー!
並んで号令かけろぉー!」
そして最後にチラッと私を見てからみんなの方に歩いていった。
「……?」
何のことかも解からずに唯と一緒に列に並んだ。
「あ、その前に…
えーっと体育委員は琴葉だったな。
ちょっとあとで教官室に来てくれ」
急な先生からの呼び出しにドキッとした。
唯は相変わらず隣でニヤニヤしてる。
私は顔が赤くなるのを必死で堪えようとした。