「あーあ……次のターゲットはアイツか」 教室にいる他の生徒の哀れみの視線が久郎に注がれる。 遠巻きに眺めているクラスメイトの視線を感じながら久朗は、 「やめろよ!」とか言って助けてくれる同級生なんて、都市伝説なんだな…… そう、しみじみと思った。 その時バンッと教室のドアが開かれ―― 現れた人物を避けるように、ザッと生徒達が彼から距離を取る。 綺麗に左右割れた生徒達の間から見えたのは、精悍な顔立ちをし、学校指定の体操着に身を包んだ男子生徒―― 加屋洋介だ。