「おいコラ、シカトこいてんじゃねーぞ」 足首を引っ掛けられ、教室の床とお友達になりながら久郎は、己に降り懸かった災難を恨んだ。 「とっとと立てや! ああ? 何だその目は!」 「べ……別に……」 久朗はクラスメイトに文字通り、首根っこを掴まれながらか細い声で答える。 他校の生徒と暴力沙汰を起こして停学処分を受けていた、角谷豪(カクタニ ゴウ)―― 停学開けの豪は機嫌が悪く、他の生徒に朝からいちゃもんを付けては当たり散らしていた。