テーブルに置かれたお皿には、こんがりと焼かれたジャムパン。

予想通りだ。


「あ、青。それ食べ終わったら、髪の毛結ってあげるね」


パンにかぶりついて、やっぱ美味しいなぁって思いながら、その言葉に胸が躍った。

中学時代は校則が厳しくて、ヘアアレンジといっても耳下で二つ結びにピン。所謂おさげだった。

横髪チョロリだって、許されなかった。

だから高校でのオシャレは目いっぱい力を入れると決めていたのだ。