思ってもいない事を口にして…後悔ばかりが頭をよぎる。


こんな時に…できるかよ。


「…もういい。早く着ろ」


ふーっと溜め息をついて、苓那から離れた。

「…なんで?」

「お前震えてる。イヤなら最初っから言えよ…」


「イヤじゃない。大丈夫だから…」


「いいから、着ろ」



それでもまだ目でオレに訴えてくる苓那を直視出来ず、ちょっと離れた椅子に腰をおろした。