*煉side*




 それから2日、慌ただしく1年も2・3年も時間が過ぎ、遂にオーディション当日の日となった。


 

 ダリぃ・・・。なんで俺ら2年が準備やらされてんだ?3年はどこ行ったんだよ・・!


 俺は今、1年のいる場所から結構離れた部屋にいる。
 別に好きでいるわけじゃない。
 
 部長らにここの教室の掃除を呼ばれるまでやれと言われ、かれこれ2時間が過ぎている。




 (あと30分で始まっちまう・・・)




 今の俺の心境は一言で最悪。始まる前に、『ヒメ』にあっておきたいのに・・・。


 あーあ、なんかハプニングでも何でもいいから、1年のトコ行けねぇかなー。




 そう思いつつも、


 『ヒメ』のため、


 と、自分でもよく分からない感情を抱き、掃除をしていた。

 だが、数秒後に入ってきた3年生の一言によって、
 チャンス到来☆





 「誰かさー、1年生のトコ行って、この紙渡してきてくれない?」




 

 「先輩!俺行きます!」



 俺は箒を適当に渡して紙を受け取り、
『ヒメ』達のいる第1準備室へと走った。