「ねえ-。菜月、なんかあったんでしょ-?」
桃子は引き気味だったがいつもの好奇心で
引き気味の気持ちを振り切り、話しかけたのだった。
「え・・・。いや・・、そのあの・・・えっと・・・。」
聞けば聞くほどおろおろしていく菜月は
今までに見せたことがないくらい可愛かった。
桃子はますます気になり、
「今日バイトないんでしょ?なら今日はあたしに付き合ってよ。」
「あ・・・。うん!」
桃子とは何度も遊んだことはあるが、
桃子のほうから誘ってくれたのは初めてだった。
だからおろおろしながら菜月は嬉しかった。
「ここ、すんごく美味しいパフェがあるの-。もちろん菜月のおごりだよ。」
「うん!分かった!」
桃子は性格が良いのか悪いのか・・・。
でも菜月は鈍感で気付かないし、
もしかしたら本当はこの2人は合っているのかもしれない。
菜月は『おれんじフルーツのマシュマロパフェ』
桃子は『べりーべりーの和風パフェ』
おれんじのフルーツが盛り合されている上に小さなマシュマロがのっている。
いちごやラズベリーが白玉とあんこと混ざっていて黒蜜がかかっている。
どれも美味しそう・・・。
2人は話も忘れて無我夢中で食べ始めた。