冬のための夢

「それで、どうなったの?」

みんなは興味深々。
智子もフォークを置いた。

「頭にきたからさ、蹴飛ばして車から降りて帰った!」

「なんだ、つまんない」

「やめてよ、そんないい方、私って、みかけより堅いの!」

雪子は、ちょっとだけホッとした。とっても綺麗な女の子たちでも、私と同じ価値感で生きているんだ、と思ったからだ。

突然、智子が雪子に話かけてきた。

「最近、綺麗じゃない。どうしたの?」