うららかな日差しがさしこむ夕方間近の四時過ぎ・・・。

部屋の温度もTシャツ1枚でも大丈夫位であった。

子供たちの無邪気な声もアパートの中にも聞こえてくる。

耳を澄ませても何を言っているかは分からない。
しかし、本当に楽しそうな声だった。

ドラマは主人公の女が仕事と恋の板ばさみにあい結局は仕事を選ぶ・・・。
確かそんな内容のドラマだった。

守は去年やっていた大体のドラマの内容を
知っていた。

クライマックス前か、主題歌が芝居の中に
入り込んできた。

再放送のドラマと子供たちの無邪気な声。

絶妙なハミング。

“寂しい”は無言の静寂だけにはない。音のある世界にだってあるのだ。

まさに、死ぬにはうってつけの午後だった。