冬のための夢

二人は動物園を出た。 いつの間にか彼女は守の直ぐの一人横に立っていた。

二人は大きな公園の並木道を歩いた。

時より、彼女の横顔をのぞきこむ守。

女の子は、はにかむ様にうつ向いた。

無言ではあるが、さっきとは全く違う。彼女の呼吸や鼓動、そして考えている事さえも今の守には分かる。

彼女は、僕に語りかける!

守の頭にそう閃いたと、同時に彼女は語りかけてきた。