「あ、智子久しぶりね」
           
「ねえ、雪子お願い聞いてくれない?」

「何?」

「次の東の哲学、出席の紙に智子の名前、書いておいてよ」

「用事あるんだ?」

「デート、この間さ仕事で声かけてきた代理店の人。車持ってるの。BMだって・・・」

「ふ~ん・・・」

雪子はできるだけ無表情に答えた。

「じゃあ、四番、石川智子、ヨロシク!!」

そう言うと智子は立ち去って行った。

雪子には分からない香水の香りだけを残して・・・。