守、話を変えるために辺りを見回した。

このゲーセンにはホワイトボードがあり、そこには予備校生たちのたわいもないメッセージやアニメのイラストが書いてあった。

好きな女の子の思いや、恨み。人気のアニメキャラを何処まで旨く書けるか?。パーティの誘い。自分の悩み。そんな細々とした物が書き上げられている。ボードはそんなみんなの気持ち(文章&絵)がいっぱいいっぱいになると、オーナーが消していた。

しかし、オーナーが消すところは守は見た事がなかった。

守はそんなボードから、一つの伝言を見つけ読みあげた。

「『真由美、どうして来なかった・・・。でも愛してるよ!』俺、こんなの読むと腹立つんだよね」

これだったら、きっと忠士も同調してくれるだろうと守は思った。