小悪魔な君に天使のキスを


「ねぇ沙夜!」

げ…神崎 司、まだ部屋に行ってなかったの?ぃゃ、でも、ここは女子寮だし。

空耳か…?ぅん、空耳だねっ!

「沙夜ってば!」

…空耳にしがたいぞ、この声。

「窓だよ、沙夜!」

慌てて窓を覗くと、、。

「…神崎 司」

「ねぇ、なんで神崎 司で呼ぶの??」

「あんたの名前が神崎 司だから」

「ふーん、そっか」

…ぇっ?こんな答えでよかったの!?(笑)

「ねぇ、沙夜!そっち行っていい?」

「…まだ片付けてないよ」

「行くね!」

「だから、まだ片付け…」

―ガシャン

人が喋ってるのに窓を閉めるとは何事!?

「久し振り、沙夜♪」

「…今、会ったばっかりです」


「へぇ、俺の部屋より少し広いじゃん!ぃーな、ぃーな、沙夜はぃーな☆」

「…まったく。神崎 司の親の顔が見てみたいよ」


「見る?」

ん!?
神崎 司は、財布から写真を取り出した。

「美男美女だろ?俺の両親」

そう、言った神崎 司の顔が…

少し寂しそうに見えたのは、なんだろう、、?

「…そうだね♪」

「沙夜ってどうしてこの学院にしたの?」

「寮制だからかな」

「ぁっ、、俺も☆」

「1回くらぃ…」

「経験してみたかったよな☆」

なんだか…
神崎 司をすごく近くに感じたの。