☆司side





沙夜は男子寮に向かって走って行った。


沙夜を追いかけるつもりは、更々なかった。

今、沙夜を追いかけても、自分自身が虚しくなるだけだ、と、分かってたから、、。


「、、、ぁっ!」

寮に向かって歩こうとした時、中庭の陰に、、


青木メイがいた、、。

「お前、、、」

「、つ、司くん、。」

泣き顔の彼女を見て、ふと考えた。

こいつも俺と同じ悲しみ持ってんだ、って。

「聞いたのか?」

「、、ごめ、っ、、」

情けなくても、なんでも、俺に言えることなんてなかった。


俺と青木メイは、女子寮に向かった。


その時、雨が降り出した。


青木メイの行動はよく分からなかったけど、こいつは、沙夜の部屋をノックした。

「、、ぁ、れ?」

「ん?どーかしたか?」

「沙夜、ぃない、、、」

青木メイは、沙夜の部屋を確認して、首を降った。


「優の部屋じゃねーの?」

でも、そんな俺に、青木メイは言った。

「司くん、信じれないの!?

メイは…沙夜を信じたいの!

優くんが沙夜を選んでもいい。

メイにとって、沙夜は優くんょり大切な人なの!」


青木メイは、そう言いながら、泣き顔にまた涙を流した。