小悪魔な君に天使のキスを


どうして、、?

どうしてそんな顔するの、、、?


「蘭っ!」

私は、柊樹の姿が見えなくなって、すぐに叫んだ。

その叫び声を合図に、男たちは蘭を離した

「ぇ、、?」


「柊樹のヤツ、あんたから金引き出してないだろ。失態だな、柊樹」

「顔がいいからいれといたけど、ヌこうぜ。女から金取れないヤツが俺らの中にいても仕方ねぇだろ」

「金のねぇお前らに用はねぇよ。さっさと消えろ」

そう言って、男たちは走って行った


「蘭、ごめんね、、、」

「沙夜ぉ!こ、怖かったぁ…」

「ごめん。ごめんね、蘭」



次の日から、妃奈の顔を見ることはなかった。

妃奈も、声をかけてこなかった。

私と蘭が、妃奈のいいなりにならなくても、何も言わなかった。

でも、風の噂があったんだ、。

「知ってる?妃奈、彼氏に100万パクられて別れたらしいよ。それでイラついて、彼氏が他の女をパクろうとしたの、邪魔したんだってよ」

彼氏は、柊樹だよね、、。

他の女は、私、、?

妃奈の涙は、、嘘だったんでしょ?

柊樹からの司令だったんだよね?

その後、妃奈は柊樹にパクられたの、、?

それで、私と蘭がパクられる前に、柊樹と私を別れさせたの、、?


妃奈は…私を助けてくれたの、、?

きっと、妃奈は柊樹が許せなかっただけだよね、。

それでも、結果的に私と蘭を助けてくれたんだ、、。



「、、妃奈っ、!」

私が声を掛けると、妃奈は驚いて振り返った。

「、、沙夜。、、、ごめん!」

久し振りに聞いた、妃奈の声だった。


その次の日、妃奈は転校した。



そして、私は誓ったんだ。


――もう、恋なんてしない。