「昨日、寝れた?」
「へ?」
寝れた……?ってどうして。
いきなりそんなことを聞かれたからびっくりして変な声しか出なかった。
「一応はね。緋未ちゃんとメールしてたから寝たの12時ぐらいだけど。東は?」
「あぁ俺?オールした」
オールって、寝てないの……?
「寝てないの?」
「まぁな。ゲームしてたら朝になっててさー」
それってつまり、デートが楽しみで寝られなかった……というわけではないんですかね。
てっきり私は、デートが楽しみすぎて寝られないのかと……。
「あ、そうだ」
「どうしたの?東」
「その服、似合ってるよ」
あっさり言う。
でも、その言葉は私にとってとても嬉しいものだった。
東、乙女心分かってくれるのね。
「ありがとっ」
「ん。じゃそろそろ行くか」
「うんっ!!」
きっと、今幸せすぎて自分の顔ニコニコなんだろうなぁ……。
その時、丁度バスが来た。地元には何もないからバスを使って街のほうへいく。
