「海さん、何買うんですか?」
「僕?コーヒーでも買おうかとね」
コーヒーか……。なんだか大人って感じする。
「あ、でも自分で買うから……」
海さんの言葉が言い終わる前に、コーヒーのボタンを押す。
「どーぞ。海さんのことからかっちゃったんでお礼に」
120円ぐらい……。海さんには色々お世話になってるし。
「えぇ、いいよ!!」
「私コーヒーだめなんで。海さんにあげます」
コーヒーだけは飲めない私。
「分かった、ありがと……っ」
「はい!」
海さんは、私の手からコーヒーを受け取る。
受け取ってくれたことが、なぜかうれしかった。
「じゃあさ」
「はい」
「代わりに、何かおごるよ」
おごりとか……!!そんな、彼氏でもない人にそんなこと!
「そういうのって、彼女にやるものじゃ?」
