愛なんて知らない Ⅰ










「愛美は向こうにいい所がなかったら

ここから離れて遠くに行くって言ってたからね」







俺がここまで嘘をつくことはあまりないだろう


俺は愛美が楓を優しそうに見る瞳に嫉妬したんだろう








「嘘だな」







「何で?」



俺は笑顔で聞く









「あいつはこの場所を気に入っていた

ここで動物と触れ合ってる様子は楽しそうだった」







愛美の事を話す楓の目は優しく

俺にある疑問を与えた





「あんた、愛美が好きなの?」