愛なんて知らない Ⅰ











「泣きたい時はたくさん泣けばいい

無理して笑わなくてもいいから」







「そういうのって疲れるでしょ?」




私はそう続けた








「笑ってなきゃ捨てられちゃうもん!」











「誰も捨てないよ

少なからず私は絶対に」









そこから百合香は子供のように泣きじゃくった







私は黙って隣にいた