恋に惑う吸血鬼


『あ゛ーっ!!!』



友達と下校している最中、私はあることに気づき思わず叫んだ。


それにびっくりした友人2人は振り返り私を見た。



「どうした、弓弦!?」

「・・・大丈夫??」




馬鹿。


私って馬鹿だ。



ブログの記事とか書いてても間違えて戻る押して今まで書いた記事をパーにしちゃうタイプだ。





今から私が言う事を聞いたら2人は間違いなく呆れるだろう。



『・・・・・・また、ペンケース、忘れちゃった。』




ほら。


2人は哀れむような目で私を見る。




「つい先週、忘れたばかりだよね??」

「学習しなよ・・・」

『えっと、一緒に学校まで・・・』



もしかしたら前回は駄目だったけど、今回は一緒に行ってくれるかも・・・



「前も言ったけど、あたしらは絶対戻らないからね!!」

「そうそう、ここから学校戻ったらかなり時間掛かるし・・・」

『うん、だよね・・・』



となると、やっぱり1人で行くしかないか・・・。







―――・・・・・・







『さすがにこの時間帯に学校に来るの2回目なんだから全然怖くない!!か、も…』




・・・・・・。






・・・嘘ついた。




やっぱり、怖い。




校舎に夕日が射してるんだよ。




来週なんかもうハロウィンだし。



まぁ、幽霊なんて信じ、な・・・信じるっ・・・!!!


怖い!!


早く、ペンケース取って帰ろう!!



教室まであと約10m




・・・5m!!



3メートr・・・






「・・・っや・・・あッ!!」






え??



いや、なんか今、卑猥な声が聞こえたような・・・??




………?




ええーっ!?