梓と別れた後、私は初めての図書室へ。 生徒達の話し声がだんだんと遠ざかり、西日の差し込む廊下には、私の足音だけが響く。 肌を撫でる風は、どこからともなく入ってきて、ふわりと私の髪を揺らした。 気付けば、目の前には図書室の大きなドアがドッシリと佇んでいる。 私は、ほんの少し緊張しながら、それをゆっくりと押して、開いた。