嘘から始まる恋




ある日、理子がなかなか迎えに来ないから理子の教室に行こうとしたら、熱出して裕也におんぶされているのを見つけた。



「裕也、何でおんぶしてんの?」


「熱あってさ、家まで送ろうと思って」


「…そうなんだ。手伝おうか?」


「いや、大丈夫。じゃあな」


ニコッと笑って彼女と理子を送って帰る姿を複雑な心境で見ていた。


あの二人には俺と理子の関係は知られてないから、俺が関わろうとすると変に思うよな…。



つーか熱があったことに気付けなかった自分に腹が立つ。


キスすることしか考えてねぇバカみたいじゃん。