「だからってさ、肝心なことは言わねぇと…」
そんなことお前に言われなくたって分かってるよ。
はぁ〜と溜め息を吐く。
「…理子さ」
「えっ?」
「"別れて"じゃなくて、"解放して"って言ったんだ。その言い方って付き合ってたんじゃなくて、束縛してたみたいな気がしてさ。所詮、俺の独りよがりだったのかなって思って…」
「…俺はお前と理子ちゃんがどんな付き合いをしてたかよく知らねぇからなんとも言えねぇけど、そう思わせないようにちゃんと話すべきだと思うよ?」
お前の気持ちを…って困ったように微笑んだ。
それから俺たちは別れ、荷物を取りに学校へ戻った。



