嘘から始まる恋




「純ちゃん、一緒に帰ろ」


「どうしたの?昨日も一緒に帰ったよね?」


王子はどうしたの?って不思議そうに聞いてくる。



「うん…。それが最近、様子が変なの」


「変って?」


何か隠し事してる。


だから気になって変に避けちゃってる。


聞いても答えてくれないし、キスばっかりしてくるし。



「ううん、なんでもない。気にしないで」


純ちゃんに話しても解決しないよね…。


そう思って小さく笑った。



「まぁいいよ。裕也も友達と帰るみたいだし、一緒に帰ろうか」


ニコッと笑うと教室を出た。


純ちゃん、いつも何も聞かないでくれてありがとね。