嘘から始まる恋




「こいつ」


そう言って成瀬くんは隣に座る私を指差した。


バラしやがったな…。



「はっ?理子?」


あまりにも意外な答えなのか、純ちゃんは言葉を失っていた。



「マジ?瞬、理子ちゃんと付き合ってんの?」


「うん」


確かめる裕也くんに、躊躇いもなく返事する成瀬くんは私に「なっ」って聞いてきた。



私はこんな形で二人に知られるとは思ってなかったから、ただ呆然としていた。



てか純ちゃんに殺される!!



それから予鈴が鳴り休み時間は終わりを告げ、私達はそれぞれの教室へと戻って行った。



純ちゃんはずっと黙ったままで何も聞いてこないし、話そうともしない。



酷いことしちゃった…。