「そういえば怪我してたよね?なんでだろ?」
「それは…」
理由を言おうとしたら、次の純ちゃんの言葉で言えなくなった。
「女子人気高いから、成瀬くんも大変だろうね。もし怪我させられたんだったら、女子が黙ってないだろうね」
…言えない。
私が怪我させたなんて死んでも言えない。
「…そんなに人気あるの?」
「あるよ!知らないの!?成績優秀!スポーツ万能!顔良し!スタイル良し!男女問わず誰に対しても性格優しくて最高!」
何故か純ちゃんが勝ち誇ったような顔をする。
知らなかった…。
名前だってさっき知ったとこだったし…。
あ〜、だからさっき私が名前聞いた時に驚いた顔してたんだ。
「で、理子はどうして王子といたの?」
「えっ…あ〜、うん」
ははって笑って誤魔化す。
どうしよう!
色々とバレるわけにはいかない!