たどり着いた場所は図書室。
あたし達のサボり場。


「藍、怒ってる?」
「…別に?」

怒りたくないけど、簡単に触らせる津が嫌だった。
いつも思う。
あたしが簡単に他の男に触らしてもいいの?って。
あたしは絶対に嫌。


津はあたしが嫉妬深いのを知っている。
もちろん、津が嫉妬深いのも知ってる。
だからあたしはなるべく男子と二人っきりにならないように、とか男子と長話しないように、とかいろいろ気を使ってるのに…。


「怒ってんじゃん」
「怒ってないよ…

最近は授業が始まるギリギリに図書室に来ることが多くなっていた。
何か問題があったりお互いが怒ってたら、授業をサボってまで話すのがあたしと津。