「はい!」
「こっちこっち!」
バスケットコートの中で走り回る女バス。
隣のコートの男バスは休憩中。
「藍!」
「はい!」
先輩からボールを受け取り、シュートする。
「よし、10分休憩」
水分補給のために体育館のはじっこに移動。
はぁ…、疲れた。
一人で床に腰をかけていると、
「今日も青山モテモテだね」
バスケ友達の杏が話しかけてきた。
杏はバスケ部の中で一番仲がいい子。
だから、津との仲は知っている。
「はぁ、もーやだ」
「ははっ。あたしもそんな時あったし!」
「そうなの?」
杏にはサッカー部の彼氏がいる。
中学からの付き合いらしい。
みんな、最初はカレカノっぽくないのかな?
「でもさ、メールも電話もだけど、連絡先知らないってどう?」
「それは…やばいんじゃない?」
基本的、津は携帯を使わない。
だから女子が津の番号を知ってる人を見たことがない。
体育館の入り口にはたくさんの女子。
キャーキャー言ってて、はっきり言ってうざいし迷惑。
大会が近いバスケ部にとって障害の一つ。

