朝、久しぶりにスッキリした気分で目覚めることができて気分良く工場へ向かった。



事務所の扉を開けると恭平さんとここで働いている百合さんが楽しそうに話していた。



｢おはようございます。｣



私はショックな気持ちを隠して笑顔で挨拶をした。



恭平さんは笑顔で挨拶してくれたが百合さんは私を無視して話を続けていた。



(感じ悪………｡)



事務所を出て仕事を始めると紗季さんが話しかけてきた。



｢百合のことは気にしない方がいいよ。あの子恭平に気があるから真美ちゃんに嫉妬してるんだよ。｣



｢えっ！？私に嫉妬って………。｣



｢真美ちゃん恭平と付き合ってるんでしょ？｣



(紗季さん知ってたんだ………。)



｢百合は恭平が経営してるキャバクラで働いていて店のナンバーワンだから恭平も邪険にすることができないんだよ。｣



｢そうなんですか………。｣



百合さんはすごく美人だからナンバーワンだと聞いても別に驚きはないがそんな人が恭平さんを好きだということが物凄く私を不安にさせた。



恭平さんの周りのことをよく知っている紗季さんの存在も私は不安で仕方なかった。