強欲な女

「そういえばあの棚組み立てないといけないんじゃ……。」



恭平さんの友達がコーヒーを飲みながら言った。



「後は俺がやるからお前はもう帰れ。」



思いもよらない返事にびっくりした。



(てことは恭平さんと部屋で二人きり………。)



「はいはい。邪魔者は帰りますから。じゃ、恭平またな。」



そう言って友達はトラックに乗って帰って行ってしまった。



部屋に行き黙々と棚を組み立てていく恭平さん。



私はその姿をただ見つめていた。



あっと言う間に棚は完成してしまった。



「ありがとうございました。」



これでもう恭平さんがここに居る理由はない。



寂しい…………。



「おい。」



恭平さんの声で私は俯いていた顔を上げた。



「そんな寂しそうにされたら帰れないだろう。」



「えっ………。」



なんでも見透かしているようなその瞳をみたら、金縛りにでもなったかの様に視線を反らすことが出来なくなった。