強欲な女

朝、私は初出勤のため工場に向かった。



仕事をするのは初めてだから少しドキドキした。



工場に着くと数名の男女がいた。



奥の方に居た恭平さんが私の姿に気付いてこっちに向かってきた。



「こっち来い。」



私は工場の一番奥の部屋へと連れてかれた。



「こいつが真美だ。頼むぞ。」



初めて恭平さんに名前で呼ばれて嬉しかった。



部屋には四十歳位のにこやかで優しそうなおじさんが居た。



「佐倉です。よろしく。」



(あっ………佐倉って携帯に入ってた人…。)



「佐倉は工場長だから何かあったらこいつを頼ればいい。」



「はい。よろしくお願いします。」



私はそう言って頭を下げた。



「後は頼んだぞ。」



恭平さんはそう言うと出ていってしまった。



「恭平さんはここで働いてるんじゃないんですか?」



居なくなってしまったのが寂しくて私は佐倉さんに聞いた。