強欲な女

「殺したってお前の手でやったんか?」



「自分の子を殺して母を自殺に追い込みました……。」



「そうか……。辛い思いをしたんだな。」



まるで受け入れてくれるかのように恭平さんは私の右手をギュッと優しく握った。



アパートに着くまで手は握られたままだった。



私は恭平さんとこのまま深い関係になることを期待したがアパートに到着するとあっさりと握られていた手は離された。



黙々と恭平さんは貰ってきた荷物を下ろし始めた。



「また明日な。」



車のエンジンをかけあっさりと帰ってしまって寂しかった。



恭平さんの友達が言っていたことはやっぱりあの人の思い違いなんだ……。



そう思うと急に潤のことが恋しくなってきた。