電話越しの君へ




トゥルルルルル……ピッ




テストが終わった日、杉本から電話がかかってきた。




『わりぃ、綾瀬』




開口一番のその台詞に逆に私が申し訳なくなった。




「気にしないでよ。私が無理に聞いたんだし」




『……うん。でも、あそこまで当たんなかったのは俺の責任っつーかさ』




「まー…たしかにヤマかけたとこが一つも出なかったのは逆に見事だよね」




あははと笑うと
彼も、やっと笑った。




『俺だってびっくりしたっつの!
……へこんでるか?』




少し心配そうな声音に私は静かに首をふる。




「まさか。私きっと真面目にやっても7組だったから、大してへこんでないよ」




むしろ私がヤマかけ頼んだせいで杉本が責任感じちゃってることに、へこむ。




どれだけ杉本に迷惑かければ気が済むんだ私。




「……ごめんね」




小さく呟くと杉本は『なんでお前が謝んだよ』と笑った。