電話越しの君へ



「……ほら」




熱いミルクティーが
差し出される。




「ありがと」




閉館するからと公民館の人に追い出された私たちは、近くの公園で英単語を覚えていた。




差し出されたミルクティーをすすりながら、英単語も一緒に頭に吸収していく。




「これで、ギリギリ6組には食い込めそうか?」




言われた言葉に苦笑する。




「…どーだろ。やっぱ今までやってなかった分が多すぎて」




「……だよな。」




杉本も苦笑して自分の分のコーヒーを飲んだ。




「あ、そうだ杉本。
ヤマ、かけてくんない?」




いきなりの私の提案に彼は眉を寄せた。