「今年、この2組を受け持つ柏木です。よろしくお願いします。」
担任の柏木先生の挨拶を聞いて、私たちはちょっとしたオリエンテーションを行った。
そのオリエンテーションとは小さなグループを作って自己紹介をするものだった。
出席番号順に8人ほどのグループが作られた。
ひとりひとり自己紹介をしていく…
私の番になった。
「西中出身の岬優亜です。よろしくお願いします。」
小さな声だったけど、みんな名前を覚えてくれた。
「…東中出身の山吹春樹です。よろしく。」
最後の人が挨拶した。
何だか無愛想で怖いイメージだった。
これが私とハルの出会いだった。
