しばらく、裁縫してる彼をずっと見ていた。 「連絡しなよ」 「あ、親いないから」 「そうか」 一瞬、手を止めてあたしを見たけど、深くは聞いて来なかった。 「名前なんて言うの?」 「レン」 「レン…あたし、詩」 「新城 詩。良い名前だな」