SIDE.今野珠子 どう足掻こうとも、現実から逃避することは無理であるし夜は明けるのだ。 珠子はぼんやりと思っていた。 薫と食事を済ませて帰宅した後、珠子は入浴も済ませ、自室でぼんやりとしていた。 薫は自室で何やらバンド仲間と電話をしているらしかった。 「……」 ボソボソと、薫の声が響く。 何を話しているのかは珠子には解らないが、不思議とそれに嫌悪感はない。 珠子は眠りに墜ちてゆく自身の頭で、学校に行きたくないなという想いを反芻していた。