違う違う。

ほらね。


大翔のわけがない。


考えるのはやめよう―――。



傘の下から覗く顔を見て、あたしは自分の目を疑った。



「…………」



う、うそ―――――。



「……ひろ…と?」



どうしてここに大翔が。


そんなことありえない。


ありえるはずがない。



だって大翔は……。



でも目の前にいるのは、たしかにあたしの知ってる大翔の姿で。