学校にいて嫌気がさしたから、

「先生、頭が痛いです。」

と仮病を使えば、先生はきっと・・・

「天宮さん大丈夫!?すぐ連絡を取りますから今日はもう帰りなさい。」

ほらきた!!!
先生のいう事はだいたい決まってこうだ。

すぐ運転手がきて、私は学校をでた。

携帯が鳴って、恵から電話がきた。

『佳織、まぁたさぼり??うち1人でつまんないじゃん!!!』

とつまらなそうにしている恵。

「今度はちゃんと誘うから。ごめんね??」

『本当!?絶対だよ。じゃぁね!!』

ツーツー

一方的に切られた携帯には虚しく響く音。


車にはいつも広がる風景を見ていた私に

「佳織、目が死んでるよ。」

と運転手の優からの一言。



優は昔から、天宮家にいて家族からの信頼は厚い。

私の世話係でもあり、良き理解者でもある。

優だけは敬語を使ってこないから気楽に話せる。
って言ってもいつもお手伝いさんたちと気楽に喋ってるけどね。



優の一言で我に返った私は

「いつも同じ風景でつまらない。」

といつも思っていることをいつも通りに優に伝える。

「そんな風景がいつも違ってたら怖いだろ!!!」


「そうだね!!!」

こんなたわいもない会話が私にとって息抜きとなる。



「まぁた仮病か??何が嫌なんだ??」

すぐ話を切り替える優にたまについていけない・・・。

「あそこにいると息がつまりそうになる。」

「そんなことばっかしているとだんなさんにチクるぞ??」

お父さんに言われると心配されて面倒なんだよね。
はぁ~今日もつまんないなぁそうだ!!おじいちゃん家行きたい!!!

「優!!!おじいちゃん家行って!!」

「はぁ!?じいさん家かよ!?まぁいいや。俺も寄らなくちゃいけなかったし。」