「おはようございます。佳織様。」

もうちょっと寝ていたかったのに、お手伝いさんに起こされたから、ちょっと寝起きが悪かった。
お手伝いさんたちは、私の制服やら鞄をどんどん用意していく。
さすがに高2で、身支度を自分でやらないのは・・・変。

「自分でやるから大丈夫ですよ。」

とお手伝いさんに言うが、

「だんな様から申し付けられているので困ります。」

・・・。
親もどうかしてるよ。


ここまで過保護すぎる私の親は大型ホテル経営の天宮グループの社長。
確か、100億ぐらい稼ぐってお手伝いさんの宮本さんが言ってたっけなぁ??
まぁ私はいわゆる社長令嬢。
なにするにもお手伝いさんがくっついてくるし。


いつも学校に行っても学校のまわりには送り迎えの車で大渋滞。
登下校では歩いている私にとって、目障りだし歩きづらい。
学校側ももっと道路を広くするとか何か対策はないの??

教室に行けば、見栄の張り合い争いのように自慢話をしてくるクラスメイト。

そんな毎日に疲れている私は、何か楽しいことがないか日々願っている。


「佳織、おはよ~。なんかまたみんなつまんない話してるね。」

私と同じ考えをしている親友の恵。
恵とはこういう考えが似ている事で入学してから仲良くなった。

クラスは、金をかければ変わらない。
だからみんな顔は見慣れている。