黙々とお菓子を無言で食べる栞南をチラっと盗み見とる。
とりあえず栞南の機嫌を抑えられたことに一安心。
ここでもしお菓子が無かったら、栞南の苛々があたし振りかかって来るよ。
あー怖い怖い。
いつもはニコニコしてんのに。苛々すると可愛い顔して顔に似合わない事を言う。
しかもそれであたしが困ってんのに、綾夏は無視。
ひとまずここは大丈夫みたいだけど。
「あー!!!見て!ほらそこ!!すごい!!!」
突然綾夏が前方を指をさしながら声を発した。
なんだろう?
「なになになに??何があったの?」
綾夏につられて栞南も綾夏の方へ駆け寄った。
「ちょっとどうしたの?って………うわ――……」

